症例のご紹介

2016年12月10日 土曜日

大型犬の帝王切開手術。

今日の午後は久しぶりに大型犬(バーニーズマウンテンドック)の帝王切開手術を行いました。

大型犬は妊娠頭数も多く、帝王切開した時に蘇生処置が多くなるので大変です。
今回は胎仔の蘇生も順調で、7頭全てが元気に帰っていきました。


生まれたての仔犬はいつ見てもとろけそうなくらいに可愛いです!!!
いつまでも可愛いままでいて欲しいですが、
立派で元気な成犬になって欲しいと思います。

投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL

2016年9月 5日 月曜日

舌腫瘤の摘出手術。

最近、バタバタしていて手術ブログの更新ができていませんでした。

今回取り上げるのは、ワンちゃんの舌にできた腫瘤です。
徐々に大きくなってきたとの事で来院され、炎症を鑑別するために抗生剤や消炎剤で内科治療したにもかかわらず増大してきたので全身麻酔下での外科手術にて摘出しました。
結果は「肉芽腫性炎症」だったので腫瘍ではなく、悪いものではありませんでした。

傷口の引きつれや違和感もほとんどなく、術後経過も順調でした。
舌に大きな腫瘍ができたら手術するのが大変なので、小さいうちにガッチリと摘出したいと思います!!!



舌の表面に突出する腫瘤性病変


術後の舌の状況(傷が少しわかりますが、気にならない程度です)

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2016年8月 8日 月曜日

犬の胃拡張胃捻転症候群

今回は写真なしでの手術症例報告です。。。

先日、京都夜間動物医療センターでの当番時に胃拡張胃捻転症候群の13歳のラブラドールが来院されました。
夕ご飯までは元気に食べていたそうですが、その後しばらくしてから「えづいているけど何も吐けない、お腹が張ってきた」というような主訴で、主治医の先生に相談した結果、紹介されて来られました。

身体検査や血液検査、レントゲン検査などで診断後、そのまま手術を行ないました。
術前から不整脈などもあって非常に心配な手術でしたが、手術自体は無事に終了。
胃や脾臓の壊死なども見られず、捻転した胃を正常に戻して腹壁に固定しました。
朝方まで術後管理をしっかりした後に主治医のところに引き継ぎました。


夜間救急ならではの緊急疾患で、命に関わる危険な病気なので注意が必要です。
大型犬が食後に吐こうとするが吐けない場合は本当に要注意で、グッタリしてからの
来院では手遅れになってしまいます。

様子を見ずにすぐに動物病院にご連絡ください。

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2016年7月23日 土曜日

最近の会陰ヘルニア整復手術。

こちらのブログのアップが随分ご無沙汰になってしまっていました。。。
久々の更新でお尻を載せてしまいますが、お許しください。

会陰ヘルニアは去勢手術を行なっていない中高齢のオス犬で多く、排便困難や便秘傾向、嘔吐などを主訴に来院されます。ひどくなると膀胱脱出して排尿できなくなったりする事もあるため、注意が必要な病気です。
治療は外科的な整復がベストで、再発を少しでも防ぐために去勢手術も行ないます。


今回の2例はいずれも左側がひどい症例でしたが、一般的には右側の方が多いと言われています。
色々な術式が報告されていますが、どの報告も100%完璧なものではなく、術後しばらくしてからまた再発する可能性もあります。
今回はいずれも術後経過良好で、スムーズに排便できるようにもなり、脱腸などの障害も起こっていません。

手術の決断がなかなかできず、内科治療で様子を見られているケースもありますが、麻酔リスクや費用の問題がクリアできるのであれば早めに手術を行なう事をお勧めしています!
 

 


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2016年5月27日 金曜日

フェレットの副腎疾患の外科治療

先日、フェレットの副腎疾患の外科治療を行ないました。
フェレットの副腎疾患による脱毛は比較的よく見る病気で、年齢や病態、ご家族の希望などで内科治療にするか外科治療を行なうかを考えます。

右副腎だったので大変でしたが、何とか無事に終わりました。

矢印の部分が右副腎です。



病理組織検査結果は副腎過形成で、そこからのホルモン過剰分泌が脱毛などの副腎疾患の原因でした。

リュープリン注射などによる内科治療も効果は期待できますが、悪性腫瘍の場合なども考えると外科治療も積極的に考えるべきかと思います。


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