避妊・去勢手術について

避妊・去勢手術について

避妊・去勢手術について

避妊・去勢手術について、飼い主様は一度は考え悩むテーマではないでしょうか。
避妊・去勢手術のメリットやデメリットなどの知識をつけ、手術に備えましょう。

「子どもを増やす気がないなら、避妊させた方が良い?」
「去勢した後に後遺症は残らないのかな・・・」
「去勢させると、病気になりにくいっていうのはホント?」


など、色々な考えや周りから聞く情報に悩まれたり、手術に抵抗を感じている飼い主様も少なくはないでしょう。


しかし、人と一緒に暮らしているペットでは、「人間の世界」で生活していくことは色々と障害がでてきます。
去勢・避妊手術は、デメリットだけではありませんし、メリットもあります。
将来的にも繁殖をする予定がなければ、愛犬の健康のためにも避妊・去勢手術を一度考えてみてはどうでしょうか。

避妊・去勢手術のメリットデメリット

避妊・去勢手術のメリットデメリット

■去勢について
メリット
・攻撃性が少なくなる可能性がある
・ホルモン依存症の病気の発生率が少なくなる
 (例:精巣腫瘍、前立腺疾患、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫など)
・放浪やマーキング、発情期の雌犬に対する反応などが軽減される

デメリット
・ペットに精神的ストレスを強いることになる。
・手術後に肥満になりやすくなる。
・どんな手術であっても必ずしもリスクがゼロではない。

■避妊について
メリット
・予定していない子犬の出産を行わなくて済む
・発情することが無くなり家を汚される事が無くなる
・ホルモン依存性の病気の発生率が下がる
 (例:子宮蓄膿症、卵巣・子宮腫瘍、乳腺腫瘍など)

デメリット
・ペットに精神的ストレスを強いることになる。
・手術後に肥満になりやすくなる。
・どんな手術であっても必ずしもリスクがゼロではない。


Q : 去勢・避妊手術のタイミングは?
A : 
去勢手術も避妊手術も生後6〜10ヵ月がベストです。けれども、一度出産してからや、高齢になってからでも麻酔ができる状態なら手術は可能です。

犬・猫それぞれ、初回発情の前に避妊手術を行うと、乳腺腫瘍の発症率をかなりの確率で予防できることがわかっています。すでに発情期を迎え、出産を経験している動物は、その後、周期的にくる発情期に苦しむことになります。ですので、できれば、初回前がいいということもあります。詳しくはご相談下さい。

Q : 手術後は発情期のストレスはなくなるの?
A : メスであれば生理と発情期のストレスがなくなり、散歩時にオスが寄り付かなくなります。


オスの場合も去勢すると、散歩時に欲情してメスに近づかなくなり、マーキング行為もなくなります。また、猫の場合発情期の鳴き声がなくなりますが、個体差によって発情期同様の行為が残る場合もあります。

手術に向けての流れ

避妊手術・去勢手術をご依頼される場合の流れについて、ご説明いたします。

手術の予約
1. 手術の予約

診察時にスタッフまで申し出ていただいて手術の予約を入れます(お電話での予約も可能)。
状況にもよりますが、ご予約1週間以上前にご連絡いただけるとご希望の日程に添える事が多いと思います。
術前検査(必要に応じて)や詳しい説明をご希望の飼い主さんは、必ずご来院下さい。
また、ワクチンを接種されていない状況であれば、できるだけ当日までに済ませて下さい。

手術当日
2. 手術当日

手術当日は午前中にご来院下さい。手術前日の夜9時以降は絶食・絶飲水にしてください。そして、当日の朝もなにも食べさせないで下さい。手術当日、午前中(できれば11時まで)にご来院いただき、問診や身体検査を行ないます。

手術
3. 手術(下記のような流れで手術を行ないます)

●避妊手術
 ・留置針を設置
 ・注射麻酔にて麻酔の導入
 ・気管チューブの挿管
 ・各種生体モニターの設置、術中点滴開始
 ・毛刈り・消毒
 ・手洗い~ガウン・グローブ装着
 ・器具出し
 ・ドレーピング
 ・切皮
 ・開腹
 ・卵巣・子宮摘出(サージレックス、各サイズの吸収糸)
 ・閉腹
 ・皮下組織・皮膚縫合
 ・麻酔より覚醒
 ・生体モニターの取り外し
 ・手術終了

●去勢手術
上記より、開腹・閉腹を除き、卵巣・子宮の変わりに精巣を摘出します。

術後のケア
4. 術後のケア

当院では、すべての手術を一泊入院で行なっております(入院費用は治療費用に含まれます)。
手術後の経過をみたり、手術後に帰宅してから、階段から落下するなどの事故を防ぐことを目的としています。

手術翌日
5. 手術翌日

手術翌日に退院しますので、お迎えに来ていただきます。
診察時間中であれば、午前でも午後でもどちらでも結構です。その際に、手術料金のお支払いをしていただきます。
そこで、術中・術後の状況や、退院後の注意する点、投薬についての説明を行ないます。

状況に応じて、エリザベスカラー(手術、皮膚病、怪我などによる外傷 を持った動物が、傷口をなめることで傷を悪化させることを防ぐ為の保護具)の装着も行ないます。

手術から1~2週間後
6. 手術から1~2週間後

術後、猫の去勢手術を除きますが抜糸いたします。
皮膚を縫合しているナイロン糸(サージカルワイヤー)の抜糸を含めて、その後の経過、傷のチェックにご来院下さい。
抜糸が終了した時点で、去勢・避妊手術は終了となります。

手術直後の傷の様子

犬の避妊手術
犬の避妊手術
犬の去勢手術
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猫の避妊手術
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