症例のご紹介

2013年11月22日 金曜日

臍ヘルニア(でべそ)の嵌頓ヘルニア!

先日、昔から出ていたという臍ヘルニア(でべそ)が急に赤くなり、触ると嫌がるという犬が来院しました。写真のようにヘルニア部の内出血はひどく、切開してみたところかなりひどい炎症が起こっていました。腹腔内の脂肪は問題なかったので、脱出した脂肪の部分のみが嵌頓ヘルニアによって締めつけられ、血行不良が起こってしまったのだと思います。
壊死した部分を摘出し、腹壁をキッチリと縫合して手術は終了です。

術後経過は順調で、再発の心配もなさそうです。
たかが「でべそ」って思われがちですが、たまにこんなことも起こるので注意が必要です。



投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL

2013年11月14日 木曜日

猫の膵臓腫瘍

先日、猫の膵臓にできた嚢胞状腫瘤の切除を行いました。
臨床症状は特になかったのですが、エコー検査にて増大してくる膵臓の嚢胞状病変があったため、ご家族とよく話し合った結果、今後もっと大きくなったらいけないので切除することになりました。
腫瘤は膵左葉から発生しており、十分なマージンをもって切除しました。

病理組織検査結果は良性の腺腫だったのですが、猫の膵臓腫瘍は非常に稀な疾患なので情報が少なく、今後の経過は要注意かと思っています。


膵臓の機能が落ちると消化酵素が出にくくなって消化不良が起こったり、糖尿病になりやすくなる心配があります。現時点では何も問題ありませんが、今後も気をつけていきたいと思います。

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