症例のご紹介

2012年12月30日 日曜日

内視鏡による異物除去(骨)

年末最後の仕事は内視鏡による異物除去でした。
テールスープに使う骨?をダックスが食べてしまったとの事で、
レントゲン検査にて見事に胃内に大きな骨が映っています。。。

このまま腸に流れていくと腸閉塞を起こす可能性があるため、
まずは催吐処置によってうまく嘔吐できないかを試みますが、
吐くのは胃液ばかりで骨は吐いてくれませんでした。

開腹手術は侵襲度も高いため、まずは内視鏡にて摘出を試みました。
その結果、うまく摘出できました!!!

レントゲン写真とは反対を向いてますが見事に同じ形です。

内視鏡でうまく摘出できなければ開腹しての摘出となり、
術後の入院も必要となってしまいます。
無事に取れて本当によかったです...。

ちょっとした油断で動物が異物を食べる可能性があるため、
皆さんくれぐれもご注意下さい!!!

投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL

2012年12月22日 土曜日

胆嚢破裂(胆嚢粘液嚢腫)

先日、胆嚢破裂のワンちゃんの手術を行ないました。

急性の嘔吐、下痢で来院され、血液検査で急性の肝障害や黄疸、エコー検査にて胆嚢の不整と周囲の脂肪組織の高エコー化、腹水貯留などがみられました。
即日入院にて全身状態の改善を行い、翌日手術を行ないました。
手術内容は胆嚢切除と総胆管の洗浄、腹腔内洗浄や腹腔ドレナージでした。
写真は腹腔内より採取した腹水と胆嚢内容物です。胆嚢本体はかなり脆弱で、胆泥や胆石が充満し、炎症なども伴って破裂したものと思われました。
術後経過は今のところ良好ですが、まだまだ要注意!術後管理も大変な疾患なので、注意深く見守っていきます。



胆嚢疾患はしばしば遭遇される病気ですが、進行するとこのような病態が引き起こされる事があるので、定期的な検診や内科治療にて対応し、治療反応が悪い場合は破裂する前に胆嚢切除を行なう必要性があります。

これからも定期的に外科疾患についての情報発信をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。


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投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL

2012年12月11日 火曜日

ようやく公開できたので...

今年に入ってからずっと企画していた外科手術にスポットをあてたホームページがようやく公開できました。
定期的に症例報告をしたり、少しずつ外科治療についての情報をアップしていきたいと思います。
犬・猫が中心になると思いますが、フェレットやウサギ、その他の小動物についても取り上げていきます。
興味のある事などがありましたらお問い合わせ下さい。できる範囲でその内容をピックアップしていきたいと思います!

投稿者 西京極どうぶつ病院 | 記事URL