症例のご紹介

2013年2月 6日 水曜日

膀胱結石による尿道閉塞。

少し前の症例ですが、
ミニチュア・シュナウザー 去勢雄 11歳 シュウ酸カルシウムによる膀胱結石が尿道につまり、頻尿や血尿が起こったために膀胱切開にて摘出手術を行ないました。
術後経過は順調で、今はu/dというヒルズの療法食をあげてもらいつつ、しっかりと水分をとってもらうようにしています。シュウ酸カルシウム結石はストルバイト結石と違って食事療法では溶かす事ができません。再発したらまた手術が必要になってしまうため、注意が必要です!!!

結石自体の大きさは5mm程度ですが、雄犬の尿道では詰まってしまう事があります。
詰まってしまった場合(尿道狭窄・閉塞)、おしっこを踏ん張っても少しずつしか出なかったり、ひどい場合には全くでなくなって急性腎不全を起こす事もあるので要注意です!!!

雄犬に比べて雌犬では尿道が太くて短いため、尿石症になっても閉塞は起こりにくくなっていますが、膀胱炎の症状が起こる事は多いです。


同様の病態は猫やウサギ、フェレットなどでも起こる事があるので要注意です。
特に、雄猫のストルバイト尿石による尿道閉塞は本当に多い疾患です。定期的な尿検査や、きちんとした食事療法などで予防する事ができる病気なので、気になる事があるようでしたらご相談下さい。






投稿者 西京極どうぶつ病院