症例のご紹介

2012年12月22日 土曜日

胆嚢破裂(胆嚢粘液嚢腫)

先日、胆嚢破裂のワンちゃんの手術を行ないました。

急性の嘔吐、下痢で来院され、血液検査で急性の肝障害や黄疸、エコー検査にて胆嚢の不整と周囲の脂肪組織の高エコー化、腹水貯留などがみられました。
即日入院にて全身状態の改善を行い、翌日手術を行ないました。
手術内容は胆嚢切除と総胆管の洗浄、腹腔内洗浄や腹腔ドレナージでした。
写真は腹腔内より採取した腹水と胆嚢内容物です。胆嚢本体はかなり脆弱で、胆泥や胆石が充満し、炎症なども伴って破裂したものと思われました。
術後経過は今のところ良好ですが、まだまだ要注意!術後管理も大変な疾患なので、注意深く見守っていきます。



胆嚢疾患はしばしば遭遇される病気ですが、進行するとこのような病態が引き起こされる事があるので、定期的な検診や内科治療にて対応し、治療反応が悪い場合は破裂する前に胆嚢切除を行なう必要性があります。

これからも定期的に外科疾患についての情報発信をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。





投稿者 西京極どうぶつ病院